文化的背景が異なるために、理解が難しい物事や、異文化交流で生まれた言葉、
あるいは日本人のあまり知らないアメリカ文化の常識などを中心にしたクイズをお届けします。
以下の問題がすべてクリアできれば、あなたもかなりの異文化研究家と言えるかもしれません。
Contents
- 1 Q : Harri-kerriの意味は?
- 2 Q : 招待状にRSVP と書いてありました。どういう意味ですか?
- 3 Q : 「四季」を英語で言う時は、どの順番が正しいでしょうか?
- 4 Q : アメリカで幽霊を見るとしたら、絶好のシーズンはいつでしょう?
- 5 Q : Robertのニックネームは次のどちらですか?
- 6 Q : アメリカ人と英国人から同時に「a billion yenであなたを雇うよ」 と言われたら、どちらの会社で働きますか?
- 7 Q : アメリカンコーヒーを発明したのはどこの国の人?
- 8 Q : アメリカでは、車の運転免許は何歳で取得できるようになる?
- 9 Q: Whoと鳴く鳥は次のうちどれでしょうか?
- 10 Q : 英語では、緑(green)は何を象徴するでしょう?
Q : Harri-kerriの意味は?
① 親友
② 自殺
③ 犬の種類
A : 正解は②
自殺
これは実は、日本語の「腹切り(切腹) 」がもとになって生まれた英語で、アメリカ人ならだれでも知っている言葉です。
英語では「自殺」suicideの意味で用いられます。
もちろんほとんどのアメリカ人は、腹切りが自分の腹を切って死ぬことだとは知りません。
ですから、Harri-kerriという言葉を使っているアメリカ人には「切腹自殺」という感覚はありません。
これと同様に、日本語の「班長」(英語ではHacchoあるいはHonchoと表記)もよく知られています。
「チームのリーダー、(分隊長)」といった意味ですが、この言葉には少し侮蔑的な意味が込められていて、あまり尊敬されていないリーダーについて用いられます。
その他にも、日本語が変化して英語になった言葉はたくさんあります。
例えば、
karoke(カラオケ)、sushi(寿司)、 sashimi(刺身)など。
あまり知りたくない言葉ではありますが、参考のために「自殺」関係の英語表現をいくつか紹介しておきます。
He committed suicide. / He did himself in.
( 彼は自殺した。)
He hung himself.
( 彼は首吊り自殺した。)
hung himself は自分を吊るすという意味。
He gassed himself to death.
( 彼は自殺した。)
※ gasは「ガスを吸い込ませる」といった意味。
それをto death (死ぬまで) 行うのだから、「ガス自殺」という意味になるのです。
Q : 招待状にRSVP と書いてありました。どういう意味ですか?
① お返事をお願い致します
② お早めにおいで下さい
③ ブランデーの種類
A : 正解は①
お返事をお願い致します
Répondez s’il vous plait.の略なのです。
これはフランス語ですが、英語の招待状でもよく使われる言い回しです 。
Répondezは「返事する」、s’il vous plaitは「どうぞ、お願いします( please)」
という意味ですから、Répondez s’il vous plait.で「お返事ください、お返事お願いします」
ということになりますね。
日本でも時折、招待状などで見かけることがあります。
もう一つ、パーティーの招待に関係のある略語、BYOB を紹介しておきましょう。
これは Bring your own bottle.
( ご自分のボトルを持参。) を短くしたもの。
パーティーの主催者がお酒や飲み物を出さない時、招待客が自分の好きな飲み物を持参するのです。
また、アメリカでは、パーティーに誘われた時は、とりあえず誘ってくれた人に対して、
Would you like me to bring something?
( 何か持って行こうか?)と尋ねる習慣があります。
こう尋ねられたらパーティーの主催者は、
Just bring yourself.
( 体ひとつでおいでよ。)とか、
You don’t need to bring anything.
( 何もいらないわよ。)
などと返事をします。
特に何か持ってきて欲しい時には
Maybe you could bring some wine.
( そうね、ワインなんか少し持ってきてもらえるかな。)
といった返事をすることもあります。
Q : 「四季」を英語で言う時は、どの順番が正しいでしょうか?
① spring, summer, fall, winter
② winter, spring, summer, fall
③ summer, fall, winter, spring
A : 正解は②
winter, spring, summer, fall
日本語では「春夏秋冬」の順に言いますが、
英語では「四季」を順に述べるときは。
「冬」から初めて「春」「夏」「秋」という順で表現します。
②のwinter, spring, summer, fallが正解。
西欧では「冬」が一番最初のシーズンなのです。
試しにアメリカ人をつかまえて、 季節は春から初めて「春夏秋冬」の順で言ってもらってみてください。
たぶん途中でつっかえてうまく言えないはずです。
日本人でも「冬春夏秋」の順ではうまく言えませんよね。
ちなみに、古代ローマ暦では1年は10ヶ月で現在の3月(ローマ歴ではMartius)が1月でした。
後にJulius Caesar(ジュリアス・シーザー)がユリウス暦を制定した時に、としのはじめに今で言う、
JanuaryとFebruary(古代ローマではそれぞれJunuarius, Februrius)を付け加え、1年を12月としましたが、今でもこの名残として、
9~12月は、それぞれ「7番目の月」 September(sept=seven)、
「8番目の月」October(oct=eight) 、
「9番目の月」November(nov=nine)、
「10番目の月」 December(dec=ten)と2ヶ月ずつ作り下がったままの呼称が用いられます。
英語には他にも、日本語と語順の異なるものがたくさんあります。
Ladies and gentlemen (紳士と淑女)、upper right(右上)、 upper left(左上)、
lower right(右下)、lower left(左下)などがそうです。
面白いですね。
Q : アメリカで幽霊を見るとしたら、絶好のシーズンはいつでしょう?
① spring
② summer
③ fall
④ winter
A : 正解は③
fall
日本でお化けといえば夏に出るものですよね。
夏はテレビの特集番組などでも幽霊さんたちは大忙しです。
しかし、アメリカでは、幽霊と言えば秋が旬です。
木々の枯葉が落ち始め、植物が死滅していく秋のイメージをしのイメージと重ね合わせているのだろうと思います。
特に、西洋のお化けといえばハロウィンの紛争が思い浮かびますが、これも季節は秋、10月31日にあたります。
ハロウィンの習慣は秋、10月31日にあたります。
ハロウィンの習慣は、古くはケルト民族の習俗に端を発すると言われています。
ケルトの人々は、10月31日の夜だけは、霊の世界と生きている人々の世界の区別がなくなり、霊魂に身体を乗っ取られることがあると考えていました。
そこで、自ら、魔女や悪魔の格好をして霊魂に近づかないようにしたのだそうです。
この習慣はアイルランド人が大西洋を越えたアメリカへの移民を始めたから新大陸にも広がりました。
Q : Robertのニックネームは次のどちらですか?
① Rich
② Bob
A : 正解は②
Bob
英語では、名前によって色々なニックネーム(愛称)が存在します。
Robertであれば、Bobの他にも、Bert, Betty, Bertie, Dob, Dobbin,Rob,Robinなど色々な相性があります.
選択肢①の方はRichardの愛称です。
Richardの愛称は、Dick, Rickなどがあります。
少しニックネームを紹介してみましょう。
皆さんよくご存知の有名人たちの中には、ほとんどニックネームだけで呼ばれている人々がいます。
逆に、その人達の正式な名前を矢印の右側に書いてみました。
Bill Gates(ビル・ゲイツ) ⇒ Willian
Bob Dylan(ボブ・ディラン) ⇒ Robert
Brad Pitt(ブラッド・ピット) ⇒ Bradford
Cindy Crawford(シンディ・クロフォード) ⇒ Cynthia
Clint Eastwood(クリント・イーストウッド) ⇒ Clinton
Eddie Murphy(エディ・マーフィ) ⇒ Edward
Jimmy Connors(ジミー・コナーズ) ⇒ James
Jody Foster(ジョディ・フォスター) ⇒ Josephine
Meg Ryan(メグ・ライアン) ⇒ Maggaret
Mickey Mouse(ミッキー・マウス) ⇒ Michale
Ted Turner(テッド・ターナー) ⇒ Theodore
Tom Cruise(トム・クルーズ) ⇒ Thomas
Q : アメリカ人と英国人から同時に「a billion yenであなたを雇うよ」 と言われたら、どちらの会社で働きますか?
① アメリカ人の会社
② 英国人の会社
A : 正解は両方
アメリカ英語ではone billionは10億(1,000,000,000)を表します。
しかし、昔、英国ではone billionを一兆(1,000,000,000,000)という意味で使っていました。
現代では英国でも次第にアメリカ式が優勢になってきましたが、このbillionは時に非常に混乱を招く表現なのです。
もし経営者が英国紳士で、それもかなりの年齢なら②を選んだ方が賢明かもしれません。
でも、英国紳士が1兆円と10億円のどちらかの意味でone billionという言葉を使ったのかはっきりしない限り、正解はどちらかでは決められません。
よって、この問題はどちらも正解とします。
さて、あなたは次に列記する数の単位のうち、どこまで知っていますか?
私はもう頭の中がごちゃごちゃです。
Trillion (一兆)
1,000,000,000,000
Quadrillion(1000兆)
1,000,000,000,0000,000
Quintillion(100京)
1,000,000,000,000,000,000
Sextillion(10垓)
1,000,000,000,000,000,000,000
Septillion(1秭)
1000,000,000,000,000,000,000,000
Octillion(1000秭)
1,000,000,000,000,000,000,000,000,000
Nonillion(100穰)
1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000
Decillion(10溝)
1,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000
Q : アメリカンコーヒーを発明したのはどこの国の人?
① アメリカ人
② 日本人
③ コロンビア人
A : 正解は②
日本人
アメリカに行って、カフェで「アメリカンコーヒー」を注文すればよくわかりますが、アメリカ人にはアメリカンコーヒーの意味は分かりません。
多分オーダーを受けた相手はきょとんとして、何をオーダーしたのか聞き直してくるに違いありません。
アメリカンコーヒーは日本人が考え出したオリジナル和製英語だからです。
ただし、アメリカで出されるコーヒーの味が薄いのは、日本のアメリカンコーヒーと同じですが。
日本人はAmerican coffeeという言葉を発明しましたが、アメリカ人も負けず劣らず、食べ物に関する変な言葉を創り出しています。
例えば、
English muffins(イングリッシュ・マフィン)は 英国のものではありませんし、
French fries(フレンチ・フライ)もフランス人の命名ではありません。
英国でEnglish muffinsが食べたくなったら、アメリカから進出したチェーン店に行かなければほとんど見つけられません。
アメリカ人が創り出して、English muffinsと名づけたものだからです。
ただし、English muffinsではなく、元々のmuffins(マフィン) の方は、英国でも、アメリカでも一般によくみられます。
French friesはフランスにもちゃんとありますが、呼び方としてはもちろんアメリカ式の
French friesは使われずに、pomme frites(ポム・フリット=あげたじゃがいも)などと呼ばれています。
Q : アメリカでは、車の運転免許は何歳で取得できるようになる?
① 16歳
② 18歳
③ 20歳
A : 正解は①
16歳
日本とは違ってアメリカでは、ほとんどの種類の車の免許が16歳で取得可能です。
例外として、アイダホ州では農作業の手伝いで必要になるため、14歳から免許が取得可能。
中学2年生が免許を持っているなんて驚きでしょう。
ほとんどのアメリカ人が高校2年の時にdriver’s education course(免許取得コース)を受けて免許を取ります。
免許取得のためにかかる費用も、大体20ドルぐらいですから、日本円に直すと約2,000円程度で済んでしまいます。
アメリカ人に、日本の免許取得にいくらかかるのか教えると、必ず驚きますよ。
ちなみに、免許取得以外のアメリカでの年齢制限を少し紹介しておくと、親の承諾の必要のない結婚はほとんどの州で16歳になると可能になります。
14歳や18歳と定めている州もあります。
現在、多くの州でこの年齢制限を引き上げようとする強い運動が起きています。
また、お酒とタバコについては18歳~21歳と、州によってばらつきがあります。
Q: Whoと鳴く鳥は次のうちどれでしょうか?
① カラス
② うぐいす
③ フクロウ
A 正解は③
フクロウ
日本では「ホーホー」などと表しますが、アメリカではフクロウはWho(誰)という声で泣くことになっています。
ついでですがpeep(覗き見、覗きみる)という鳴き声の鳥もいます。
なんだと思いますか?
実はこれは「ひよこ」の鳴き声何です。
日本での「ぴよぴよ」が英語になると「覗き」になってしまうとは、ちょっとひよこがかわいそうな気がしますね。
もう少し、動物の鳴き声を紹介しておきましょう。
chicken (ニワトリ)⇒ cock-a -doodle-doo
dog (イヌ) ⇒ bow, wow, ruff, bark arf
cat (ネコ) ⇒ meow
horse (ウマ) ⇒ heee
duck (アヒル) ⇒ quack
pig (ブタ) ⇒ oink
frog (カエル) ⇒ ribbit, croak
cow (ウシ) ⇒ moo
ちなみに、日本で狐の鳴き声は「コン」となっていますが、アメリカでは狐がどう鳴くかは決まっていません。
また、アメリカ人の多くは象の鳴き声もうまく表現できません。
面白いですね。
Q : 英語では、緑(green)は何を象徴するでしょう?
① 健康
② 嫉妬
③ 危険
A : 正解は②
嫉妬
green(緑色)はとても健康的で、清々しいイメージのある色ですが、英語ではあまり良いイメージがありません。
なぜなら、英語では「緑色」は②の嫉妬を象徴する言葉だからです。
例えば、
She is green with envy.
(彼女は嫉妬で緑色になっている : 彼女は強い嫉妬心を抱いている)のように使います。
他にもgreenには「新米」とか「半人前」といったイメージもあります。
やはりあまり良いイメージではありませんね。
これは少し違いますが、英語では信号の「青」もgreenと表現します。
The light has changed to green now.
といえば「信号が青に変わったよ」という意味ですね。
この他基本色のイメージの一部と、それを生かした表現をいくつかあげておきます。
黄(yellow) ⇒ 臆病(coward)
chickenの子であるひよこの黄色からの連想とされる。
Don’t be yellow.
( ビビるなよ。)
青(blue) ⇒ 憂鬱(depression)
疲れた時の青い顔色からの連想とされる。
I’m feeling kind of blue today.
( 今日はちょっと憂鬱なんだ。)
赤(red) ⇒ 怒り(anger)
怒った時の真っ赤な顔色からの連想とされる。
He was red with anger.
( 彼は怒りに燃えていた。)
まとめ
日本語での「ネイティブ」は、「ネイティブスピーカー(母国語として話す人)」の短縮形として使われているケースがほとんどです。
一方で、「ネイティブ」という単語には「その土地に元々いた人」「自然の」といった意味もあり、「先住民族」の意味合いで使われることもあります。
両方の意味を覚えておきましょう。

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